私にとってアナウンサーの話し方の限界
皆さんは、キャリアチェンジの経験はありますか？
私が今の仕事に就いたのは、
それまでの自分のアナウンサーの話し方に限界を感じたのがきっかけでした。
とはいえ、すぐに講師を目指したわけではありません。
きっかけは、テレビ通販番組で、「アナウンサーのきれいな話し方」だけでは、
商品が売れず、降板したことです。
「きれいな話し方をするアナウンサーはいらない。買ってもらえなきゃ意味がない」と
はっきり言われました。
それまでは、NHKキャスターや民放のスポーツ、情報番組など、実力勝負で戦ってきたつもりでした。
取材やインタビュー、レポートで高視聴率をとった経験も少なくありません。
しかし、それが全く通用しないなんて…
絶望的でした。
丁度、結婚、出産、あえなく待機児童だったこともあり、
そのまま家庭に入り専業主婦を5年あまり。
もう、アナウンサーは、私にとって過去のものとなっていました。
アナウンサーに資格はいらない
とはいえ、専業主婦も飽きてきて
ハローワークにパートの仕事を、探しに行った時のこと。
更なる衝撃が私を襲いました。
近所で経理のパートをしたいと希望を伝えると
窓口で聞かれました。
「何か資格もっていますか？」
え？
「何か資格を持ってますか？
簿記とか、PCとか、経理の経験は？」
有りません…
「それじゃあ、すぐにはちょっと厳しいわね…」
経理ではないけど、これならすぐにご紹介できますよ」
と、見せてくれた求人票は「倉庫整理」でした。
もちろん、「倉庫整理」だって大切な仕事です。
私がショックだったのは「アナウンサー」の経験を
活かせる仕事がハローワークで見つからないという事実でした。
アナウンサーって、資格いらないんです。
実力、人気の世界。
それに、一般の会社で働いた事がないので、
経理どころか簡単な事務の経験すらありません。
テレビ番組は分業制です。
例えば、資料は、美術、や制作スタッフが担当。
メイク、衣装もつきます。
それに、
マネジメントは事務所
営業や交渉は、マネージャー任せ。
そう、私、３０代半ばまで、マイクとペンを持つ以外
何もしてこなかったんです。（もちろん仕事の話です）
これからどうしよう…
私に出来る仕事なんてあるのかしら？
途方にくれました。
<次回に続く>
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