魅力あるプレゼンテーションに必要な「相手視点の音声表現力」とは | 話し方渋谷 元NHKキャスターが教えるエグゼクティブ・ビジネスパーソン・経営者のプレゼンテーション研修・話し方・スピーチ 管理職コミュニケーション

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魅力あるプレゼンテーションに必要な「相手視点の音声表現力」とは

はじめに:声と話し方は、あなたの「印象」と「成果」を左右する

― 第122回日本内科学会総会講演「ことはじめ2025」を通じて伝えた、経営層にも必要な話し方の本質 ―

2025年4月19日、大阪リーガロイヤルホテルにて開催された「第122回日本内科学会総会・講演会「ことはじめ2025」にて、私は登壇の機会をいただきました。テーマは、「魅力あるプレゼンテーションに必要な相手視点での音声表現力を磨く」対象は、医学生・研修医・専攻医という、未来の医療を担う若きプロフェッショナルたち。
この講演は、単なる技術指導ではなく、プレゼンテーションの本質、「人を動かす伝え方」について、

特に「話す力」を軸にお話しさせていただきました。
この記事では、この講演内容の一部を振り返りながら、エグゼクティブ・管理職の皆様にとっても実践可能な声と言葉のプレゼンテーション術をご紹介します。

経営者・リーダーにこそ必要な「相手視点の音声表現力」

話すことは「情報」ではなく、「影響力」

経営層やマネジメント層にとって、プレゼンテーションやスピーチは日常の一部です。
社内会議、株主総会、メディア対応、採用説明会、プロジェクト報告──
場面は異なれど、「話し方」で人を動かす力が求められます。
しかし、ここで大きな落とし穴があります。

情報を伝えることに注力しすぎて、「どう伝えるか」がおろそかになっている。

これは医療現場の若手にも、経営現場のベテランにも共通する課題です。

音声表現力=「相手に届く伝え方」を磨くことこそ、話す力の本質であり、
プレゼンの質を劇的に変えるポイントなのです。

「相手視点」の本当の意味とは何か

情報発信者としての盲点

多くのリーダーが、自分のプレゼンを振り返るとき、内容の論理性や構成には目を向けます。
しかし「相手がどう受け取ったか」については意外と無自覚であることが多いのです。
相手視点とは、
・相手の知識量に合わせて話す
・興味を惹く導入を用意する
・疲れている時間帯にはテンポを変える
・相手の心の内を見越したトーンで語る

といった、相手の立場・感情・状態に合わせて発信の仕方を設計する技術です。

医学生の反応に見る「話す力」
講演中、私が意図的に声のトーンやスピード、間の取り方を変えながら、Before、Afterを示した場面では、明らかに違いに気づく反応をしました。
すると、まるでスイッチを押すかのように、表情が変わったのです。
これは経営者の皆様にとっても重要な示唆です。
話し方の変化は、聞き手の集中力と理解度、さらには「熱意を感じる」という信頼感に直結します。

なぜ、経営層こそ「音声表現力」を磨くべきなのか?

信頼される印象を「話し方」で与えるため

人の第一印象の55%は視覚、38%は声、7%は言葉の内容――これは「メラビアンの法則」でよく知られる事実です。
つまり、「つかみ」では「何を話すか」より「どう話すか」が印象を左右するのです。
特に経営者やリーダーは、

・自信のある話し方
・柔らかさと威厳の両立
・誠実さがにじむトーン

といった印象が、企業価値やリーダーシップと直結します。

社内の巻き込み力を高めるため

ミドルマネジメント層の方々からよく聞かれる悩みに、
「話しているのに部下が動かない」
「理念は伝えているのに現場がついてこない」
という声があります。
それは、声や表現の「届き方」に課題がある可能性が高い。
人を動かすのは“理解”ではなく、“共感”です。
共感をうむ話す力を磨くことで、組織の推進力が変わります。

実践!今日から変わる音声表現トレーニング

自分の声を録音して聞いてみる

驚くほど多くの方が、「自分の声」を客観的に聞いたことがありません。
録音して確認するだけで、以下のことが分かります。

声のトーン(高すぎる?暗すぎる?)
話すスピード(速すぎる?ゆっくりすぎる?)
抑揚のなさ(平坦で眠くなっていないか)

これを踏まえて「どう聞かせたいか」を設計することが第一歩です。

プレゼン原稿は“読む”より“届ける”

プロのアナウンサーや俳優は、感情の乗った声を「技術」で表現しています。
質問調で語る
情熱を込めて声を強くする
間を意識することで注目を集める

こうした要素を取り入れることで、原稿の印象が一気に変わります。

講演後にいただいた声

講演後、多くの学生・研修医・指導医の方から声をかけていただきました。
「プレゼンの練習方法を知ったら試してみたくなりました」
「将来、患者さんにどう伝えるか、役立てます」
「プレゼンを“技術”として学べることに驚きました」

この反応は、リーダーである皆様にも置き換えられると思います。
プレゼンテーションやスピーチは、「生まれ持った才能」ではなく、
訓練によって誰でも習得できる“スキル”なのです。

エグゼクティブにこそ必要な「プレゼン効果を高める話し方トレーニング」

WACHIKAコミュニケーションズでは、元アナウンサー・企業研修講師としての実績を活かし、
エグゼクティブ・管理職向けの「個別トレーニング」を提供しております。
・社外プレゼンテーション前のブラッシュアップ
・メディア対応の準備
・社員向けスピーチ力向上のための伴走型指導
完全プライベートの環境で行います。

まとめ:伝える力は、リーダーの“人格”と“成果”を映す鏡

医学生に話したことは、そのまま経営層・管理職・エグゼクティブの皆様にも当てはまります。
「良い話し方」とは、相手のためを思い、話し方に責任を持つこと。
話し方には、人柄がにじみます。
言葉には企業の姿勢が宿ります。
そして話す力には、未来を切り開く力があります。

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WACHIKAコミュニケーションズでは、話し方・プレゼン力に関する個別相談を随時受け付けております。

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