過日「オンラインでの伝え方」
~信頼を与えるリーダー・講師の話し方・見せ方~
をWebセミナーで開催しました。
5月14日に経団連から発表された「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」
では緊急事態宣言下はもとより、緊急事態宣言が終了しても引き続き
テレワークや会議やイベントはオンラインで行うことも検討するよう提言されています。
このように、今後、経済活動を行う中で、会議、セミナー、研修、説明会、商談、学習やサービスの提供等あらゆる場面でのオンライン化が進むことが予想される中、対面と同様にオンラインでの新しいコミュニケーションの「作法」を身につけておくことが必要になってきます。
私は報道系アナウンサーとして20年あまり仕事をしてきましたが
実は、テレビでの伝え方には、
沢山のオンラインのヒントがあります。
そこで、コロナ禍でオンライン化に挑戦している方に
私がテレビのニュースや情報番組で実践してきた
伝え方の中から、簡単に実践できるものを
ご紹介することで、少しでもお役に立てればと考え企画、開催をしました。
本ブログでは、開催報告と共に
これからオンラインセミナーを開催する方にも何かしら
参考になればと思い準備段階から、報告をして参ります。
目次
1.Webセミナーご参加の目的
◆ご参加くださった方
会社員、個人事業主、経営者等、
職種は幅広くご参加くださいました。
◆参加目的
・副業やセカンドキャリアとして講師をするための準備
・zoomセミナーを主催、YouTubeを投稿していくための勉強
・すでにプロ講師としてオンライン研修を控えている方
・オンラインでお客様(生徒さんやセミナー受講者)と話す機会があるため
2.使用したWebシステムと技術的な部分
◆使用したWebシステム
これまでも、動画を撮影、配信することは、度々ありました。
ただ、その際は会議室やスタジオから技術スタッフの方や
ディレクターさんと共に行ってきました。
しかし、今回は、在宅で技術的な部分も含めてセミナーを開催しました。
私自身も、実際、緊急事態宣言を受けて、自宅でのオンラインレッスンや講座に
切り替えています。今後、自宅からオンライン発信していくコミュニケーション手法も
どんどん増えていくのではないでしょうか。
(写真はイメージです)
さて、今回は、Zoomを使いました。
懸念したのが、ネットワークが不安定になること、
操作が不慣れな方へのサポートでした。
対策として、途中でネットワークの不具合が起きた場合のために
PCだけでなくiPhoneを呼びで繋いでおきました。
ハウリング防止のため、iPhoneは音声を切っておきました。
また、もし慣れていない方がいらっしゃった場合のために
開始前に接続のサポート時間を設けていました。
幸い、ネットワーク環境も良く、又皆さん操作にも慣れていたので
スムーズな進行ができました。
3.目的に応じた時間・人数設定で効果を高める
今回は、1時間半、6名限定のワークショップ形式にしました。
理由は、大きく2つ、オンラインは「受講者が対面以上に疲れる」「人数が多いと講師が全体のワークの様子を見渡せない」からです。
◆まず、1つ目の理由です。オンラインは対面以上に疲れるという特徴です。
これまでも、講師仲間とのオンライン化研究、私自身、様々なオンラインでの会議や
セミナーに参加してみて実感しています。どんなに内容が充実していたとしても
2時間以上は体力的にきつく集中力が低下します。
休憩を入れずに集中して参加できるのは
最適1時間半、長くても2時間。
また別の機会があれば触れたいと思いますが、
1日研修、半日研修をオンラインで実施する場合には、
プログラム構成、動画視聴との組み合わせ、理解度の確認方法、
時間配分等の仕組み化が必要になりそうです。
◆次に、人数です。「人数が多いと講師が全体のワークの様子を見渡せない」ため今回の目的を考えて6名限定にしました。
Zoomには、ブレイクアウトルームという、グループワークが出来る機能があります。
意見交換、発表等上手に活用すると活性化します。また、参加者同士の横の繋がりもできます。
ただ、残念なことに、このブレイクアウトルームの様子を主催者は全て把握できません。
ここが、対面との大きな違いの一つです。
対面のセミナーでしたら、グループワークをしている様子を
講師が確認できます。そこで、困っていたら支援もできる、
どんな内容で盛り上がっているかも確認できます。
実は、こうした受講者の理解度の確認や受講者との関わり方が
研修成果を上げるために重視していることなんです。
今回は、皆さん初めてオンライン上で会う、
しかも、時間が限られているという条件と
テレビの伝え方を楽しく学んでもらうという目的から
講師が全体を把握してワークが出来る人数に限定しました。
もし、人数が増えた場合には、サブ講師数名で、オンライン上のグループに参加して
その様子を報告してもらう、リーダーを決めて、報告をしてもらうなどが
必要になります。
今回は、1対多のワークショップ形式にしたので
直接、様子をしっかり確認できて「アドバイスがとても参考になった」というご感想をいただきました。
4.セミナーの形式について
◆ワークショップ形式にした理由
もともと私の対面セミナーや研修は実践型です。
座学だけでなくインプットしたものをその場でアウトプットしてもらう
ことで明日から再現してもらえるようにレベルアップを図るトレーニング方法を
提供しています。
この方法をオンラインでも提供したいと考えました。
ただ、対面のコンテンツをオンラインにそのまま使えるかというと
アレンジが必要になると考えています。
オンラインでは複雑、分かりにくいと伝わりにくくなります。
これはテレビでも同じなのですが、複雑なニュースをいかにスピーディに
分かりやすく伝えるか工夫を凝らしています。
そこで、今回も、アナウンサーが使う
動画やオンラインの話し方・、見せ方や
ニュースの伝え方を対面のセミナー以上に
ブレイクダウンした形でお伝えしました。
おかげさまで「必要なスキルが具体的にわかりやすくて良い勉強になった」
というご感想を多くいただきました。
特に、話し方は本を読むだけでは分かりませんし
教材動画を見ただけでも身に付きません。
例えば、「大きな声で」とか「メリハリを付けて」、「印象良く」等と
言われてもその感覚は人によって違います。
抽象論ではなく口の開け方、体の使い方を具体的に
一緒にやってみる方が、断然上達が早いのです。
実際に、本ワークショップでご自身は抑揚をつけているつもりでも
全く変化がないので、その場で具体的な改善アドバイスを差し上げたところ
「大変わかりやすい」と喜んでくださいました。
。
5.オンラインでのプログラムの組み方
【オンラインでの伝え方ワークショップ】プログラムは以下の通りです
詳細はこちらをご覧ください
1.オンラインで意思の疎通がしやすい伝え方の心構え・話し方のポイント
・オンラインの心構え
・マイクに乗る声の簡単な出し方
・集中力の持続、理解を促す表現の工夫
・すぐに再現できる好印象・信頼を与える話し方
2.オンラインで信頼、好感を与える見せ方
・表情、視線、ヘアメイク、服装
3.より短く簡潔に!伝わりやすい話のまとめ方
・スピーディに分かりやすく伝えるニュースの組み立て方
・実例
・簡単な要約フレーム紹介
◆時間配分にもテレビ番組のつくり方を活用
タイムスケジュールは、飽きさせないために
対面より1つの項目を短く設定しました。
「人は15分で飽きる」と言われていますので
15分を越える時には、ワークや質問を入れて構成をしました。
ワークは大小合わせて合計7回入れました。
また、オンラインでは意志の疎通が難しいと言われています。
そこで、最初に参加ルールを確認して皆さんにご協力をお願いしました。
同時に、講師のファシリテーション力も、対面以上に必要になるということも実感しています。
時間配分とワークは以下の通りです。
・スタート…15分
参加ルール
主旨説明
講師紹介等
ワーク1回
1.オンラインで意思の疎通がしやすい伝え方の心構え・話し方のポイント…20分
ワーク4回
2.オンラインで信頼、好感を与える見せ方…15分
実演
3.より短く簡潔に!伝わりやすい話のまとめ方…30分
ワーク2回
・まとめ…10分
参加者から「1時間半があっという間でした」というご感想が多かったので
プログラム構成の効果もあったと考えています。
もちろん、ワークばかりでなく座学でじっくり学んでいただく
内容のプログラムもあります。
そういう場合には、一日研修を2回に分ける
又、課題を先に出してオンラインでディスカッションを行う、発表をする
という進行が良さそうです。
6.受講のご感想
「ついダラダラと話してしまうのですが、話の構成を工夫することで
お相手が理解しやすくなることがわかりました。
自分の話し方、話す声に不安がある方にお勧めしたいです。
さすが先生はプロフェッショナルな美しいお声でした。
ご参加の皆さまもとても感じの良い方々で楽しく参加させていただきました。
ありがとうございます」
(音楽教室経営者)
「このセミナー受講してよかったです。
テレビ業界のプロの経験に基づくという点が非常に魅力的で参加しました。
必要なスキルが具体的にわかりやすくて良い勉強になりました。」
(会社員)
「zoomミーティングがどんどん増えて、感じの良い印象を届けたいと思ったこと
直近にzoom研修を控えていることが参加の動機でした。
講師の表情、話し方、声のトーンがとても好印象で
【3割増し】の伝わり方を実感できました。
ワークが多く、体感型で、実践的な内容だったのですぐに行動化できるところが良かったです。
こんな方にお薦めしたいです。
・オンラインでの会話で今よりもっと好印象を届けたい人
・相手との心の距離をグッと近づけたいと思っている人
・魅力的なあり方を身につけたい人
・伝えることが苦手だけど、その一歩先に進みたいと思っている人
すぐに実践できる! 今日からすぐに試してみたくなる!
そのような内容がギュッと詰まった 有意義で内容の濃いセミナーでした。
とにかく参加して良かったです。信頼関係を築くための第一歩として必須のことばかり。
短時間でもすぐに体感できることが何よりで、オンラインの場が楽しみになりました!」
(研修講師・小島敦子様)
「現在、副業で行っている対面式の研修講座をオンライン開催することになり、
やり方をいちから学びたかったため参加しました。
オンラインの場合は見た目の印象が重要だということは大きな気付きでした。
とくに女性の服装やメイクへのアドバイスは、男性の講師の方からは得られ
ないので、貴重でした。
ワークショップ全体の取り回しも見事で、どうすれば受講者にストレスと
退屈感を与えずにすむのか、お手本を見せていただき大変参考になりました。
あと、ライトやバックアップ機をセットしておくとか機材系の話も、
実際にやっている人しか教えられない価値のある情報だと思いました。
講師を初めたばかりの人からベテランまでオススメしたいです」
(会社員・YK様)
ご参加いただき本当にありがとうございました。
これまでの対面での研修・セミナープログラムに加え、
今後、オンラインでのサービスも研鑽を積み、充実を図ってまいります。
・オンライン会議が円滑になるファシリテーション
・オンラインセミナーの構成、講師の伝え方等
テレビ現場での実践的な方法を基にサポートを
いたします。
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