夏以降、再びオンラインでのコミュニケーションスキル向上を目的としたセミナーのご依頼が増えてきました。その背景には、状況が落ち着けば、対面に戻るだろうと様子を見ていた企業も、非接触で効率よく業務を進めていく方法を改めて探る動きが出てきた事。2つ目に、オンラインでの会議や提案が期待通りの成果を上げていない事があるようです。実際に、オンラインでの伝え方に関するセミナーは、7月、8月だけでも自動車会社、IT系システム会社、製造販売会社、教員向け、医療従事者向け等、幅広い業種、業態の方たちにご提供しています。
オンラインでよくある悩み
ビジネスの場面でのオンラインコミュニケーションに関してこんなお悩みを多く相談いただきます。
◆会議・ミーティングの場面
・いいたいことが伝わっているか不安になる
・場の空気が読みにくい
・会話が盛り上がらない
◆商談・提案
・初対面での話の切り出し方が難しい
・反応が分かりにくい
・つい一方的に話し過ぎてしまう
◆説明会・セミナー
・興味・関心を引けているか不安になる
・相手が画面オフだと話しにくい
皆さんはいかがでしょうか。どれか1つでも当てはまるなら、対面とは違う、オンラインの特徴を知ってそれに沿った伝え方を取り入れることをおすすめします。
オンラインコミュニケーションの特徴を知ろう
それでは具体的に対面と比較をする形でオンラインの特徴を見ていきましょう。
◆オンラインコミュニケーションの特徴
• 感情・意志が伝わりにくいので意思の疎通が図りにくい
• 相手の反応が分かりにくいので不安になる、気疲れする
• 周囲の情報が見て取れないので空気を読みにくい
• 画面越しのやり取り、PC操作は疲れ、集中力が持続しない
• 五感の視覚、聴覚を使うため、話し方・見た目の与える影響が強い
以上のことからも、対面と同じように伝えていては、オンラインでは期待する成果が出ないという事がご理解いただけたのではないでしょうか。つまり、オンラインでは対面の3割増しの表現力が必要になるのです。そこでこれだけは押さえて欲しい、話し方の3ポイントをご紹介します。
オンラインで成果を上げる話し方3つのコツ
オンラインで効果を上げる3ポイントとはスピード感、分かりやすく、感じ良くです。では1つずつ解説をします。
●スピード感
スピード感というと早く話すのかと思うかもしれません。オンラインは集中力が途切れやすいので、短い時間で伝えることが大切ですが無理に早口で話すと、言葉を噛んだり、滑舌が悪くて聴き取りにくくなります。そこで、早口で話すよりも、無駄を省いて内容を要約し出来るだけ短く伝えるのです。例えば、対面で100文字で説明していた内容を、30%カットして70文字で話すのを目安に要約してみましょう。
●分かりやすく
2つ目に誰が聴いても、1回で理解できる表現を選んで分かりやすく伝えることが大切です。対面だと「もう一度説明してもらっていい?」と質問をしやすいのですが、オンラインだと意思の疎通が図りにくいので、話を遮って質問をしにくい場面が増えます。すると自分勝手な解釈で話を聞かれてしまう恐れがあり、特に1対多の会議やセミナーでは、こちらが伝えたい内容を十分届けきれなかった、という事態も起こります。そこで、ぜひおすすめなのが、テレビニュースの伝え方です。例えばテレビニュースでは専門用語等は、中学生が理解できる表現に置きかえるという工夫をしています。(さらに詳しく降り誌になりたい場合は、拙著『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』
『仕事ができる人の話し方』をご覧ください)
●感じ良く
3つ目の感じ良くは、オンラインの場合、特に見た目と話し方両方の印象を高めることが大切です。
まず、話し方は、聞き取れる大きさの声、言葉が明瞭に伝わる滑舌、発音、抑揚といった表現力に関して、ぜひ意識をしましょう。ほどんどの方は、ご自分が思っているほど、声が出ていない、抑揚がついていません。また、「あ~」「え~」などの話しグセは、聴いている人を疲れさせて、内容に集中できません。些細なことと思いがちですが、こうした小さな話し方のクセを改善するだけでも話の効果が上がります。さらに見た目は、表情、視線、映り方の3つを意識して相手に感じ良く思ってもらえるように整えましょう。
オンライン効果が高まる「伝え方メソッド」
会議・商談・セミナーや説明会などオンラインの効果を高めるには、伝え方が大切です。
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こどもから高齢者まで信頼と好感をもって伝える「作法」を、これまで15000人以上に研修や、セミナー、トレーニングを通じてビジネス現場で活用する方法をご提供しています。90%以上の方が効果を実感しています。(当社主催プレゼンテーション講座受講者調べ)お客様、従業員とのエンゲージメントを高めるため、PR効果を高める等、ビジネスシーンで成果を上げるためにご活用ください。