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阿隅和美オフィシャルブログ

社長のスピーチ 丸暗記では伝わらない理由

このところ、代表取締役に就任する方のプレゼントレーニング依頼が続いています。
そう言えば、10月1日から下期入り。就任のタイミングでもありますね。
企業トップとして、社内や関連会社や社外(株主総会)など人前で話す機会が増えることから
正式な話し方を身につけたいとのご要望です。

さて、先日は、ある企業の代表がスピーチのご相談にお越しになりました。
技術者出身ということもあり、つい言葉が専門的になってしまい、社員や社外の方々に
伝わりにくいと感じているそうです。
そこで、これまで、スピーチをする際には、一般的に使われる表現を考えて、原稿を書き
丸暗記をして臨んでいたそうです。

ところが、本番で間違わないか…忘れはしないかと不安になり
緊張をするという課題をお持ちでした。
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立場や状況の違いはありますが
このように原稿を暗記するという方、結構いらっしゃるようです。
または、原稿を棒読みしてしまうという方も。

実は、私は、原稿を文章で書かない、暗記しない方法をお勧めしています。
理由は3つ
1.スピーチやプレゼンの場は、暗記力を競う場ではありません。
聴いている人は、用意した原稿通りに話しているかには、全く興味ありません。
原稿に忠実であるかどうかで、心が動くわけではありません。
本人が勝手に間違えないように…とハードルを上げて
緊張をする状況を作っています。

2、文章を思い出しながら話すと感情が乗りません。
とても事務的、機械的な印象を与えます。
つまらないスピーチやプレゼンになるのはこういう場合です。

3.効率が悪い
暗記をするのに、どれだけの時間がかかるでしょうか。
お忙しい方こそ、丸暗記は、するべきではありません。

さて、トレーニングでは、原稿を丸暗記しない
正しい方法をご紹介しました。

アナウンサーは、レポートや番組の司会をする際に、
原稿を丸暗記していません。一日に、いくつも番組を掛け持ちするのに、
対応しきれませんので。

そこで、スピーチの際におすすめなのが、構成シートです。
話の軸をつくり、構成を考え、キーワードを箇条書きにして、あとは自分の言葉で伝えます。
この構成シートを早速試したところ
丸暗記の時とはまるで別人のように、
お人柄や温かさが自然と伝わる血の通ったスピーチに生まれ変わりました。

スポーツでも、自己流では限界があります。
プレゼンも、同じです。
数分のスピーチなら丸暗記で何とか乗り切れるかもしれませんが、
15分以上の社内向けスピーチ、社外向けセミナー等で
企業のビジョンや展望を語る時には、丸暗記では、お手上げです。

日本企業は、まだまだ社長自らが顔を出し、
メッセージを語る企業は限られているようです。
特に、中小企業にとって、トップのスピーチ力は、企業ブランドを浸透させていく大事な要素です。
プレゼン、説明会、交流会、ぜひ聴き手の記憶に残るスピーチ力で聴き手の心をつかんでください。

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【話し方クオリティ・プレゼンテーション講座①パブリックスピーチ編】
日時:10月15日(日)13時~17時30分
場所:渋谷
詳細・お申込みはこちらをご覧ください

同テーマでのオープン講座は、2017年最後の予定です。
ご参加お待ちしております。

◆書籍のご案内
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(日本能率協会マネジメントセンター)
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